週刊ストックマインドの収録でのことです。
「社長の仕事」はなにか?
そもそもこの話題になった理由は、SBAでZohoをテーマにストック性を高めるための仕組みつくりの会議の中で、社長の利益へのこだわりの話になったからからです。
新しいビジネスネタや、チャンスは人が持ってくるので、人としての魅力は大事だと思います。
利他を意識して発言する方と一緒にいるとだれしも気持ちがいいし、そういう人柄の方にはかならずビジネスチャンスが舞い込みます。
だから、「人柄」は運のいい社長になるための大事な要素です。あえていうなら「ビジネス人格「と「人柄」は分けて考えたほうがいいかもしれません。
二重人格がいいのかもしれない。
社長の仕事を考える時に、はたして社長(マネジメント)なのか、会社オーナー(大株主)なのか混同しているときがあります。
社長は経営で企業価値を最大にする人ですので、利益を出して財務上の価値を上げる、利益が継続する仕組みを作って企業価値を上げる。
ストックビジネスを作るということは「あなたの会社高く売れますか?」という問いに「売れる=企業の将来価値が高くなる仕組みがある」となることです。
社長が利益にこだわるのはだから当たり前だと思います。
「社員の幸福を実現するため」と言いたい所ですが、それは継続的に利益を生むためには社員の働きが必要で、その社員に給与を払い続けられるための仕組みを作らなければならないというのが本音だと思うのです。結果的にそれで皆幸せになるからです。
(写真出典:CoMix Wave Films Inc.)
「君の名は」というアニメで有名な新海誠監督の株式会社コミックス・ウェーブ・フィルムの話が参考になると思うので紹介すると、
実は、この会社は他のアニメ制作会社と違って高収益です。
社長はテレビの仕事はしないと決めたそうです。
映画に特化していくと決めたその理由は、テレビの場合は作品の権利はテレビ局にあり、アニメ制作会社は製作する請負業になるそうです。
つまり仕事の作業量で収入が決まる。
一方、映画の場合にはリスクも負いますが作品の権利を得られる契約があるそうで、作品をヒットさせれば、その後何度も利益を生んでくれる、キャラクターグッズ販売などからも収益が生み出しつづけられる。
作業量に対価が比例しなくなる。
この違い大きいですね。
どちらがストックビジネスかは言うまでもありません。
新海誠監督はアニメ制作の天才ですが、彼の天才性を見出し、最高の環境をつくるためには投資を続けられる継続的な収益が必要で、下請けではだめだということに気付き、結果的に今の経営スタイルである、権利を保有できるビジネスで高収益企業に育てたのが社長の川口典孝さんです。
その結果はヒットを連発し、いい作品を作り続け製作スタッフも皆が幸せになっています。
最初の問いにもどります「社長の仕事とは」・・・
会社を継続的な利益の出るモデルにするのが社長の仕事ではないでしょうか。
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仕事で「権利」を意識する。
この収録で私には新たな気づきがありました。
次回の収録では権利を深堀してお送りしたいと思います。
今日はここまでです。
SBAは、一人ではなく仲間と一緒に考えるプログラムが魅力です。
ストックビジネスアカデミー
SBA実践会 運営者 熊谷 美威(みのる)でした。
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