【事例研究】アドビシステムズ
どうしてあの会社はうまくいったのか?
ストックビジネスの教科書プロフェッショナルゼミでも
成功例として度々話題にあがるのが2013年から既存サービス
を止めて一気にストックビジネス化したアドビです。
絵に書いたようなイノベーションはまさに創造的破壊の見本です。
これはビジネススクールでも代表例となるでしょうから、
私も事例研究しようと思っていましたら、今週の日経ビジネスで
も特集が組まれていて、ちょうどいいタイミングなのでそちらの
引用もいれながらやってみます。
興味深い内容ですので(前編)は事実からの解釈、(後編)は
ストックビジネスの教科書のフレームからポイントの解読してみます
すると、大企業のなかにも中小企業が応用できるヒントが見えます。
アドビは2013年夏に原則パッケージ販売を終了し、
現在ではクラウド経由でソフトウエアを入手して利用
する月額課金制に移行。
既に約230万人の有料会員がいるという、商品をクラウド型
のストックビジネスに移行するというがじつに上手い。
日経ビジネスより
慎重にタイミングを計り理解を得ること
パッケージソフト販売終了に踏み切る前には、何度も
試験を繰り返し、オーストラリアで試験的に課金制を
導入したり、米国でパッケージ版とクラウド版を並列で
運用する期間を設けたりしながら、ユーザーの動向を
観察しながら、これは行けると踏んで13年に一気に
クラウドに移行しました。
実は、この移行によって海賊版問題も解決するという
隠れたメリットもあると言われています。
約10万円の高額ソフトを月々980円から始まる料金に
一気に移行するというのは短期的にマイナスも克服
しなければ大変なことになります。
その点アドビの場合には10万円以上のソフトでは購入を
ためらう人も、月々980円からであれば「今まで購入を一度
も検討したことがなかったような人がサービスを利用する
ようになる」(ルネスCMO)。事実、現在の有料顧客のうち
3割は今までアドビ製品に接触したことのない顧客だそうです
その結果、課金形態や事業の柱が変わった
4つのカテゴリーでストックになりやすいかがわかる
ストックビジネスを構成する要因を4つに分けることで
このストックビジネスはうまくいくかどうか指標ができます。
その視点でアドビの事例を解読すると、
立ち位置はコンテンツ製作者であり提供者でもあります。
【カテゴリー4分類の変化】
①借りる ×
②認める - アドビ認定
③改善する ×
④消費する 〇バージョン陳腐化
この状態から下のように変化したわけです。
①借りる 〇 クラウド化
②認める - アドビ認定
③改善する 〇 デザイン解析+データ保管受渡し
④消費する ×
この分類分けの考え方は、現状の商品サービスを
ストックビジネスに変えようとするときにわかりやすく有効です。
今回は最も強力な「借りる」「改善する」にフォーカス
していくプロセスが見えて非常にいい事例になりました。
今日はここまで。
(後編)は次回お届けします。
今のビジネスをストックビジネスに移行できないか?と
思っている方は、ためしにストックビジネス実践会に
参加してみるのがいいと思います。
毎回1つのサービスをテーマに、公開トークライブで
ストックビジネスに変えるにはどうすればいいかの答えを
探ります。
起業支援のインスクエア、オリジナルメニューです。
一般の方も参加できます。
【開催内容】
イベント名:ストックビジネス実践会
ストック化について相談希望のお客様一社を選ばせて
いただき、ストックビジネスを構築していくコンサルを
公開トークライブ形式で実施します。
リアルに深く掘り下げていきますので、まさに公開コンサル
ティング、実際にそのまま会社の運営に活かせる内容です。
基本的な流れは、「ストックビジネスの教科書」著者大竹と
、「人生計画の専門家」安田の2人が相談者のコンサルを行う
トークライブですが、参加者の皆さんにも知識を深め、
考え方を理解していただく為にワークも取り入れます。
今回の相談者は人材紹介業です。
紹介業や仲介業はまさにフロービジネスの代表格ですので
皆さんがストック化を考える参考になることは間違い
ないでしょう。
尚、同業者の参加はご遠慮下さい
期 日:2016年4月7日木曜日
時 刻:19時より21時 開場18:30
人 数:定員18人まで
料 金: 10,000 円(一般の方 )※税込です。
場 所:カフェ・インスクエア
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-6-4 伊藤ビル6階
実践会のお申し込み詳細はこちらからお願いします。
※終了しました