昨年から、ときどきテレビでも取り上げられる
くらい人気のサービスに「パンスク」があります
この全国のおいしいパンを焼きたてを冷凍にして毎月届ける
サービスがコロナを機に急成長したのです。
料金2900円(税抜き)+パンの旅費(冷凍送料・税抜き)
780円で毎月1回、冷凍された焼きたてパン8個前後が
自宅に届くサービス。(1個当たり約460円)
今週5月25日のYahoo!ニュースでも出ていましたので、
このユニークなサービスの詳しい内容はコチラを
見てください。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5e130eb52d9428db0187a749b3b5440f0f08cbff
結論はパンのサブスクは成立しますが、
一番手で成功が続くのは難しい。
流通の中間に位置するこのスタイルは、
提供者でありながら生産者との中継ぎなので
ブランドにならず、競合が出やすい。
革新的な袋も他社が作ったもので誰でも手に入るので
参入障壁が確立されていない。
最後はパン流通のプラットフォーマーのような
存在になりその分野でブランドになれれば、
オリジナル評価や、パン原料からパン屋さんを
サポートするなどの立ち位置が考えられます。
今は、おいしいパンを探す方々の「目利きサポート」
が初期の価値なので、目利きが終える(好みのパン屋が
見つかる)とそこにいかに継続的な価値を作り上げる
かがポイントでしょう。
サービスそのものの良さはわかりますが、今日はあえて
このサービスをストック思考®でなぜサブスクが成立するか
解読してみます。
上記のYahoo!ニュースで気になったのは、このサービス
の成功要因が「おいしさが逃げない特殊な袋」だと種明かし
してしまったことです。
パンの袋でそんなに違うのか?と初めて知った
方も多いかと思いますが、実はこの輸送技術は
「物のサブスク」(物を定額で届けるサービス)では
イノベーションなのです。
私がいつも楽しみの契約している切り花のサブスク
「ブルーミー」も郵便ポストに入るオリジナル
の梱包材にありました。
ポイント!「物のサブスクは配送が鍵」
配送でイノベーションを起こせれば、サブスクに
出来る可能性は高まります。
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似たビジネスモデルから成功要因を学ぶ
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私は花のサブスクを考えた時に「花屋」というものを
調べました。(この巻末に花のサブスク成功の秘訣あります)
花屋は減っています。重労働なので後継者がいない
でも花を好きな人は定期的に飾りたい
実は花好きにとって好みの花屋が近くにあるわけじゃない
しかしわざわざ買いに行くには遠くて不便
さてパン屋はどうでしょう
パン屋は減っています。重労働なので後継者いない
パン好きの人は定期的にパンを食べたい
パン好きにとっておいしいパン屋が近くにあるわけじゃない
おいしいパンを求めてわざわざ遠くに買いに行くには不便
この共通点を見つければ、パンにもサブスク要因は
あることに気づきます
ポイント!「日常的に欲しいもので、求めるものが近くにない」
最近「物のサブスク」に撤退事例が増えていることを
ご存知ですか、資生堂、洋服のアオキ、ZOZOと
物を定期的に送るというサブスクモデルはうまく
いかないのではないかという風潮にまでなっています。
3年前にサブスク研究したときにも「物を定期的に送る」
サブスクは、そこでしか手にはいらない、もしくは、
必需品がお得でない限り難しいと考えました。
なぜなら、ちょっと便利という程度のサブスクでは
需要が伸び続けないために、提供者側が「この程度か」
と見切りをつけやすいということで撤退するからです
やり続ける理由が無くなってしまう。
ストック思考®を学んだ方ならすぐに気づきます。
「お客様にとって、価値の連続性が生まれにくい」
のです。
お店で売っている洋服を定期的に送ってくるという
行為は、お店にとっては生産計画がたてられて都合が
いいですが、もしあなたがお客様ならどうですか?
自分が行ける店と同じなら継続するだけの付加価値に
なっていないのでいづれ飽きて解約してしまう
一方でプロのスタイリストが自分に合わせて定期的に
送ってくるというサブスクは生き残っています。
この価値はお店では買えない。
ポイント!「毎回ワクワク感があることも価値の連続性」
花もパンもどういうものが来るのかわからない
ワクワク感を演出しています。
「おいしいパン屋を探す旅」の発想から
「パンが旅してやってくる」という風に演出が上手い。
つまり、定期的に送るスタイルの「物のサブスク」
は、大竹啓裕が提唱したストックビジネスになる
4つの要素で言えば、「消費、劣化」というストック
になりにくい分野なので、「お客さまにとっての
継続的な価値」と自信をもって言えるまで徹底的
に検討しないといけないのです。
以前、大竹啓裕が解読した「花のサブスク」の
話には、なにがストックビジネスになる要素か
6つ示されています。
コチラからご覧ください。
https://otaketakahiro.com/archives/4342
それでは今日も仕事を楽しみましょう エンジョイ(^^♪
≪ストックビジネス実践会運営チームより≫