アメリカ マクドナルドの創業者と言えば
レイ・クロックと思われていますがそのレイ
・クロックがマクドナルド兄弟を出し抜いて
マクドナルド帝国を築くまでを描いた「ファウ
ンダー ハンバーガー帝国のひみつ」を観ました。
実は「ストックビジネスの教科書」制作の編集
会議のなかでもこのレイ・クロックを例に挙げ
ようかという話が出たくらい彼のフランチャイズ
帝国をつくる過程というのは、ストックビジネス
を語るうえでも、実に参考になる部分があったのです。
もともと原作「成功はごみ箱の中に」はユニクロの
柳井氏、ソフトバンクの孫正義氏も絶賛していまし
たので、実に興味がありましたが、ビジネスマンなら
必見ですね。
52歳で、ダイヤモンドの原石となるマクドナルド
1号店を見つけて全てをなげうってゼロからFC
加盟して行くのですが、主演マイケル・キートン演じる
「どこまでもえげつない金の亡者」的な部分は好き
嫌い分かれるところでしょうから、置いておいて。
またこれから観る方のためにもポイント以外に解説
は控えます。
200店舗以上のラーメンFC本部の創業期を経験した、
私としては、まさに実体験として同じようなことを
してきましたので、そんな視点でビジネスポイントを
伝えたいと思います。
1 自分の立ち位置はどこか
FC加盟者の一人という立ち位置からのスタート、だれよ
りも実直にマニュアルを実行する姿勢、でも資金繰り
が厳しい現実。
まさに加盟者である限界がきました。
でもFC加盟契約書で権利はガチガチに決められている。
普通はここで諦め出店速度を遅め資金繰りを優先す
るでしょう。
この立ち位置を脱出するのが「契約の及ぶ範囲」
に気づいたこと。
飲食のFCはデザイン、店舗設計、商品、オペレ
ーションまでです、不動産契約までは及びません、
そこに突破口を見出す。
2 事業領域を拡大
本業の周辺事業にもビックビジネスの可能性があります。
今回はFCでの店舗開発が不動産業に発展して金融
事業になるのですが、まさにストックビジネスを構築
するセオリーです。
「いまさら不動産にはこんなチャンスないでしょ」
私も聞かれましたが、今回は不動産業が良い。
という話ではなくて、あんたの本業のまわりに、
または、本業の中の機材や材料などの中にストック
ビジネスのネタ(貸せるもの、消費するもの)はな
いか考えるヒントになります。
3 ビジネスは執念
マクドナルドの商品力は最高だったとしても・・・
考えてください。
もしレイ・クロックが存在しなかったら、だれかが
今のマクドナルドを作れただろうかということです。
たぶん、
田舎の有名店で終わったことでしょう。
たしかに、あたかも奪い取ったような形に見えますが
が早期からFCに真摯に取り組み、多店舗への人材確保
を行うあたりは経営者として本物の力を感じます。
冒頭のシーンで、安モーテルに泊まりながら「成功
法則のレコード」を聴いていましたが、当時の52歳
といえば引退も近い年齢です。
私は、このシーンに彼の本質つまり執念を感じました。
FCビジネスはストックビジネスの古典のように思
われがちですが、この映画のなかでのビジネス思考
は今でも活かせます。
活きたヒントとしてこの映画ぜひご覧ください。