前回の続きです。(前回はこちら)
私はこの夢アワードで初めてムハマド・ユヌス氏の生の話を聞きました。
ムハマド・ユヌス氏はバングラデシュの貧困削減への
貢献が評価されたとしてノーベル平和賞を受賞している
経済学者であり、無担保小口融資(マイクロクレジット)を
行うグラミン銀行の創始者です。
グラミン銀行は、バングラデシュの農村で、貧困に あえぐ村人42の家族に856タカ(27ドル、当時) |
参考までに
グラミン銀行では「16の決意」と呼ばれる価値観を広めて
います。グラミン銀行の全ての支店で借り手は16の決意
を暗唱し、守ることを誓う。その結果、借り手は良い社会
習慣を受け入れるようになります。16の決意を採用する
ようになってから、ほとんど全ての借り手が学齢に達した
子どもを入学させるようになったそうです。
今やソーシャルビジネスは世界的にも知られていますが、今回の登壇で
最初に言ったことが、「ソーシャルビジネスはボランティアではない。
適正な利益をあげて自立して継続できる仕組みがなければ意味がない」
すこし調べると、
ユヌス氏の提唱するソーシャルビジネス7原則というものがあります。
1.人々や社会を脅かす 貧困、教育、健康、技術、環境といった
何らかの社会問題を解決する
2.財務的、経済的に自立し、持続する
3.投資家は、投資額以上の利益を得ることはできない
4.当該会社の利益は、グラミン・ソーシャル・ビジネスの普及とより
良い実施のために使われる
5.環境に配慮する
6.社員に対し、良い労働条件ておよび給料を提供する
7.楽しみながら
さて本題です。
私が今回衝撃を受けた言葉は、
世の中の人々はみな「仕事を探す」といって就職や
給料を得ようとしている。
これがそもそも違っている。
「仕事は作るもの」仕事を探すという行為は人類史上
つい最近起きたことで、もともと人は仕事を探してはいなかった。
履歴書というものはそもそも無かった。
「失業」という恐怖の呪文に縛られてしまった。
この意味?わかりますか?
生のユヌス氏の声から伝わる空気感を表現できない私の文章力
を割り引いて、感じてください。
私も仕事を探すとつい言ってしまいます。
もう口癖みたいなもの。
ユヌス氏は続けてこう言いました。
「ではどうすればいいかというと困り事を探して
解決してあげればいい。そして報酬を得る」
「だから失業という言葉は世の中から消せるんだ」
「人はクリエイティブで何かをしたいものなんだ」
ガーン
衝撃でした。
「失業」という言葉で、人は恐怖にコントロールされている
ことを気づかせてくれた。
日本は間違いなく超高齢化を迎える
生涯働くことは避けられない
そこにあるのは、失業する恐怖・・・
大手企業に勤める人でさえ
いや、むしろ大手企業で働く人こそこの呪文が効いている。
「人生後半戦起業」を唱え
大人のレンタルオフィスインスクエアを成功さた私ですら
この呪文に気付かなかった。
この言葉が意味するところの気づき。
日本でシニアマーケットというと
レジャー産業、遊びにお金を使う消費ばかりが
成功事例のように捉えがちですが、
有望なストックビジネスの鉱床を発見しました。
最後にムハマド・ユヌス氏は、この3つは無くせると宣言して帰りました。
「貧困」「失業」「二酸化炭素」