SoftBankの歴史に、
また、とてつもないストックビジネスが生まれました。
「ソフトバンクが英ARMを3.3兆円で買収」にニュースは
43%以上のプレミアを乗せて3.3兆円もの大枚をはたいた
ことに批判もありました。
しかし、ここに来て専門家から、
この買収劇の将来価値への高い評価が伝えられます。
ARM買収発表の少し前に
「僕のわがままでもうちょっと社長を続けることになった」
というニケシュ・アローラ副社長の退任劇があっただけに・・
恥ずかしながら、
ARMの買収の本質にも気づかずに、
「ああ、孫さんも未練に負けて焦ったか・・・」
などと、複雑な思いでした。
日本でストックビジネスをもっとも知り尽くした男
として孫正義社長の軌跡を話している私でさえも
この買収劇の本当の価値には気づきませんでした。
半導体ジャーナリスト微細加工研究所の所長湯之上隆
によれば
「スマホは現在、年間で約15億台出荷されているが、
そのうち、約90%がARMのIPを使っている。
これに伴って、ARMには、次のような収入が入ってくる。」
「まず、アップルやクアルコムなどからライセンスフィーが
収入として入ってくる。次に、ARMのIPを使用したプロセ
ッサが搭載されたスマホが売れるごとに、スマホメーカーから
「1個いくら」というようにIP使用料が入ってくる。」
「ARMのIPに対する税金のようなものと考えれば良いだろう。
この税金は、10円程度であるらしい。」
言ってみれば税金のように入ってくるわけですが一個10円
わずか一個10円ですよ
現在のARMの収益だと今回の3.3兆円の回収に
50年かかると酷評された所以です。
でもここでプロセッサを牛耳っているインテルとの
出荷量比較を見て衝撃を受けました。
図1 インテルとARMのプロセッサ売上個数
(出所:Michal Copeland「帝国の逆襲」、WIRED.jp VOL.6、
45ページ等を参考に湯之上 隆氏作成)
(引用元:「恐るべき孫正義、英ARM買収で「世界制覇」へ前進」JBPress 筆者:湯之上 隆)
ストックビジネスで圧倒的な世界一!
この数の圧倒的な差
PC時代の王様インテルもスマホになるとシェアは
圧倒的にARMに移っている。
このグラフを見ると、「10年前から欲しかった」という
孫正義氏の発言の意味が理解できますね。
さらに湯之上隆氏の未来予測によれば、IoT時代の
到来により、プロセッサとセンサーの普及は天文学的な
数に上る模様で、
2045年のARMの収益は125兆円
125兆円ですよ!!
開業初期のころ、ソフトの卸で事業を拡大した
孫正義氏にとっては、ストック型のインテルやマイクロ
ソフトのビジネスモデルは理想形だったと思います。
その後、着実にストック度合いを強めながら事業転換
しながら拡大してきた最後?の大勝負がまさにARM買収。
「ネット社会の根源を握る圧倒的な世界一になる」(日経新聞7月20日)
孫正義氏のこの発言に、日本人として誇らしいと
思うのは私だけではないと思います。
本内容に興味を持った方ぜひ湯野上隆氏の
「恐るべき孫正義、英ARM買収で「世界制覇」へ前進」をご覧下さい。
(引用元:「恐るべき孫正義、英ARM買収で「世界制覇」へ前進」JBPress 筆者:湯之上 隆)